【3区の魅力紹介シリーズ】のどかな田舎暮らしをここで実現!鹿島区特集

田舎暮らしにちょうどいい鹿島区の生活環境
南相馬市の3つの地区を深掘りしてお届けする特集・第2弾。今回は、南相馬市北部に位置する「鹿島区」を紹介します。
鹿島区は、西に雄大な阿武隈山系、そこが水源となる真野川沿いに広がる穏やかな里の風景。そして東には真野川漁港と風力発電所があり、山から海まで幅広く自然を楽しめる地区です。また様々な史跡や寺社も多く、はるか昔の地層が残っており、化石の産出でも有名です。
自然と歴史が味わえる鹿島区。早速、鹿島区を深掘りしていきましょう!
原町区の特集記事はこちらから

立地情報とアクセス
鹿島区は上真野地区、八沢地区、鹿島地区、真野地区の4つに分けられます。

内陸側の常磐自動車道沿いを走る県道34号線、通称「山麓(さんろく)線」や、県道120号線「浪江鹿島線」は相馬方面と南相馬市とを結ぶ通勤経路として便利なルートです。原ノ町方面からこのなだらかな県道を走ると、鹿島区の穏やかな里の景色が広がってきます。相馬市や原町区の中心部までそれぞれ車で約20分、電車で約10分と、どちらに行くにもちょうどいいのが鹿島区。
また歴史的に見ると、鹿島区は古墳時代から鉄の一大生産拠点として当時の大和政権と深く関わりがあったとされています。真野地区を中心に古墳群が多く存在していることから、当時の中央政権との繋がりが強い権力者がいたことがうかがえます。
更に歴史をさかのぼると、鹿島区には古生代・中生代・新生代というすべての地質年代の化石が採れる、全国的に珍しい地質が分布していて、福島県最古の化石が採れたことで知られています。
相馬市と原町区へのアクセスもよく、深い歴史のある鹿島区。続いて、鹿島区を「上真野地区」「八沢地区」「鹿島地区」「真野地区」の4つに分けて、それぞれの特徴をご紹介していきます。
鹿島の魅力が勢ぞろい|「上真野地区」
充実した施設と品ぞろえで「観光施設100選」にも選ばれる セデッテかしま

相馬地方の方言で“連れてって”の意味がある“せでって”。常磐自動車道鹿島SAの施設ですが、一般道からも利用が可能なところが訪れやすいポイント。地域の名産品を数多く取り揃え、よつわりパンや産直野菜など地元ならではの食材が充実しているのも魅力。
自然光が差し込み、温かみのあるフードコートはメニューが充実。テラスにも飲食店があり、休憩スペースも屋内外に完備。ちびっこが遊べるトランポリン広場、そしてドッグランなど、ファミリーやペット同伴の方にもやさしい施設です。
のどかな山里で四季を感じる 上栃窪

鹿島SAで一般道に降りたら、あえて中心部ではなく県道268号線に出て、真野ダム方面に向かって車を走らせてみましょう。真野川沿いにのどかな山里の風景が広がってきます。
少し車を走らせると「栃窪簡易郵便局」があり、明治時代の土蔵を利用したレトロ感のある建物で、つい寄り道したくなります。
さらに進むと真野川渓谷に入ります。夏にはホタルを見ることができ、秋には渓谷の紅葉を楽しみながらのドライブなど、四季折々の景色に魅了されます。
上真野地区は全国有数の梨の産地

上真野地区は100年以上の歴史を持つ、全国的にも有数な梨の産地。収穫前になると梨源郷が広がり、毎年8月が出荷の最盛期。幸水をはじめ豊水、あきづき、新高などの品種が11月にかけて出荷されます。
鹿島の名産の梨をもっとたくさんの方に味わってほしいと商品化されたのがこの“かしまの和梨ジュース”。幸水と豊水を加工して作られた美味な逸品です。
和梨ジュースは数量限定の商品で、毎年野馬追の頃には売り切れてしまうそう。一味違う鹿島のおみやげに、ぜひご賞味ください!
数量限定販売
かしまの和梨ジュース「幸水」「豊水」500ml
¥1,300
販売店
・一般社団法人南相馬市かしま観光協会(電話番号:0244ー26ー3700)
https://www.kashima-kankou.jp/
・セデッテかしま(電話番号:0244ー26ー4822)
http://www.sedette.jp/
※ふるさと納税の返礼品にもなっています。詳しくは「ふるさとチョイス」をご覧ください。
上真野地区にからのお買い物なら、県道268号を鹿島区中心部に向かうと「スーパーシシド鹿島店」があります。こちらは真野川沿いに立地していてアクセスしやすく、コインランドリーも併設されていて便利です。
海を身近に感じながら田舎暮らし体験|「八沢地区」
100年のまちづくりを見据える 万葉の里風力発電所

平成30年4月に竣工した風車。新たな産業の創出やエネルギーの地産地消を掲げて、2030年に市の消費電力に匹敵する電力を作ることを目標として建設されました。
ブレードの最頂点は131mと国内最大級の高さを誇り、南相馬市の新たな復興のシンボルとなっています。
近くで見上げると迫力ありますが、静かで景色が良い場所なので、散歩スポットとして人気の場所です。
農家民宿が充実!田舎暮らし体験ならこちら

八沢地区には地域の住民が営む農家民宿がいくつもあり、自然豊かな田舎暮らしを体験することができます。
「森のふるさと」は、低農薬で有機栽培したごはんが自慢の宿。お子さんとご一緒にお菓子作りが体験できる「塔前の家」、野菜の収穫が体験できる「森林(もりりん)」など、いずれも少人数の宿泊で、アットホームな環境が魅力。
目の前に広がる田んぼ、夜は満点の星空。地元の方が作ってくれる郷土料理を味わいながらふれあう時間を過ごすことができます。(※地図に表示されている「翠の里」は2025年3月に閉業)
・森のふるさと 鹿島区南柚木宮前50 0244ー46ー3613
・塔前(とうめ)の家 鹿島区北右田字八斗蒔59 0244ー46ー3468
・森林(もりりん) 鹿島区北屋形字西浦向45 0244ー46ー2624
宿泊料金 いずれも1泊2日 ¥6,500
※ご予約は1週間前をおすすめします。
圧巻の紅葉 寶蔵寺

平安時代前期に、当時の征夷大将軍だった坂上田村麻呂が蝦夷征討を祈願して建立したとされている北海老地区の「寶蔵寺」。
美しい庭園と、秋には紅葉が楽しめます。11月には夜のライトアップもあり、見事な紅葉が幻想的に輝き、大勢の人で賑わいます。江戸時代には、相馬中村藩の歴代藩主が紅葉狩りを楽しみに訪れたのだそう。時代を超えて人気の紅葉スポットです。
また、八沢地区には珍しい狛犬がいる「鶏足神社」や「金砂神社」「竹駒稲荷」「山田神社」など、数多くの神社があります。神社巡りがお好きな方にはおすすめです。
平出山 摩尼院 寳蔵寺
住所 南相馬市鹿島区北海老北畑20(常磐自動車道鹿島SAから約15分)
電話 0244ー46ー2097
開院時間 9時~16時
八沢地区からいちばん近い買い物場所は「ダイユーエイト南相馬鹿島店」。こちらは100円ショップの「ワッツ」も併設されており、品揃えが豊富。スーパーへ行くなら国道6号線と常磐線をまたぎますが「スーパーシシド鹿島店」、もしくは県道267号線沿いに「フレスコキクチ鹿島店」があります。
地元民に愛される老舗と伝統|「鹿島地区」
地元で長く愛され続けるかしまスイーツ

鹿島区には地元の方に長く愛され続ける老舗菓子店が多くあり、どれもJR鹿島駅から歩いて行ける場所です。
セデッテかしまの開業に併せて販売されたつなぎ駒がある「ゑびす屋菓子店」は、100年以上続く老舗。和菓子だけでなくロールケーキも数種類販売されています。天然物のたい焼きが人気の「菓子処しお」。こしあんがぎっしり詰まっていて香ばしい香りが食欲をそそります。売り切れることもしばしば。「大岩菓子店」は、JR鹿島駅の目の前に立地。あわまんじゅうや柏餅など、どこか懐かしい和菓子がある中でも絶品なのはバター最中。バターの塩味とあんこの甘さのバランスが絶妙です。
どの店舗も比較的近い場所にあるので、3軒の食べ歩きもおすすめです!
老舗の味噌屋さんで味噌作り体験

江戸時代末期に創業、150年余りの歴史ある老舗の醸造元・「若松味噌醤油店」。伝統の製法を守り続け、質の高い味噌と醤油を作り続けています。地元民に親しまれている“相馬田舎みそ”はスーパーや道の駅で購入することができ、まさにソウルフード。
また、この伝統ある味噌をご家庭で簡単に作れるみそづくりセットも販売されているほか、お子さまでも体験できるみそづくり教室も開催されています。こちらは旅行情報サイト“じゃらん”からお申込みができます。伝統の味を知るだけでなく、浜通りの震災からの歩みを深く知ることができる貴重な機会です。ご旅行のプランに検討してみてくださいね。
若松味噌の「みそづくり教室」
1級みそ製造技能士の資格を持つ10代目から直接レクチャーしていただき、味噌づくり・味噌玉作りだけでなく、味噌蔵の見学や、地域学として震災の経験をお話していただける特別プランとなっています。
▶︎じゃらん申込サイト:https://www.jalan.net/kankou/spt_guide000000227252/activity/l00005D92F/
由緒ある奇祭 鹿島御子神社の火伏せ祭り

鹿島神宮の御祭神“武甕槌命(たけのみかづちのみこと)”の御子神が祀られていることから称された「鹿島御子神社」。昔の伝説により鎮火の神様として祀られたことから火伏せ祭りが継承されています。
全国でも珍しい鎮火のお祭りなので“奇祭”と呼ばれており、真冬の1月、地元の若者たちが法被と白足袋姿で「火伏せー!」と叫びながら民家に水をかけてまちを歩き、無火災と無病息災を願うお祭りです。
普段のお買い物は、JR鹿島駅からまっすぐ伸びる県道267号線を走ると「フレスコキクチ鹿島店」があります。その手前に「ツルハドラッグ鹿島寺内店」もあります。また、この地区でぜひおすすめしたいのが、唐揚げやメンチカツなどの揚げ物を豊富に取り揃えている「三浦鶏肉店」。こちらはJR鹿島駅のすぐ近くのちょっとした路地を入るところにあります。特に唐揚げが大人気の、知る人ぞ知る名店。売り切れ必須なのでご予約もできるそうです。
さまざまな海の風景がある|「真野地区」
南相馬屈指の漁港 真野川漁港
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「真野川漁港」は平成27年に復旧した、旧河口を利用した珍しい漁港です。
浜通りの海は親潮と黒潮が混ざり合う「潮目の海」として魚介資源が豊富なことが特徴。メヒカリやヒラメ、シラスなどが“常磐もの”という愛称でブランド化されています。
また河口周辺は釣りスポットとしても人気で、ハゼやカレイ、河川内はスズキがターゲット。釣り好きな方におすすめのスポットです。
ここならではの情景 早朝の錬馬

相馬野馬追の開催1〜2ヵ月前になると「烏崎海岸」で見られるのが、騎手たちの早朝練習。本番に備えて士気を高める地元の騎手たちが砂浜で練習をする様子が見られます。朝焼けを背に馬が浜辺を疾走する姿は、ここならではの貴重な光景です。
春になったら、いつもより少し早起きして烏崎海岸まで足を運んでみましょう。(※フラッシュは馬が驚いてしまうので望遠で撮影しましょう。)
真野地区からのお買い物は、県道265号線を鹿島中心部方面に走ると「フレスコキクチ鹿島店」があります。また、地元の方もおすすめな飲食店が「キッチンポポロ」。こちらは国道6号線にほど近く、がっつり食べたい洋食メニューが豊富。海の帰りにランチで訪れてみては。
移住相談は「よりみち」へどうぞ
いかがでしたか?鹿島区は豊かな自然とともに穏やかな時間を過ごせる地区です。
もっと鹿島区のことを知りたい、実際に暮らしている人の話を聞きたいなど、少しでもご興味がありましたら、ぜひ私たち「よりみち」にお気軽にご相談ください。南相馬ってどんなところなの?という基本的な質問から具体的な制度や生活環境、住まい探しのサポートまで、移住実践者のコンシェルジュが丁寧にお答えします。遠方の方はオンラインでの相談も可能なので、ぜひお気軽にご利用ください。
この記事を書いた人

福島県白河市出身。千葉県での生活を経て2015年に宮城県へ移住。移住後に始めたサーフィンをきっかけに、「サーフィン×アート」をテーマにアートワークやフィン制作をスタート。2024年からサーフトリップで南相馬市を訪れるようになり、まちの雰囲気やサーフィン環境、市の移住者支援への取り組みに関心を持ち、移住を決意。「楽しく仕事×創作活動×サーフィン」を軸に、新たなライフスタイルを求めて2025年1月に南相馬市へ移住。